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家の空気をつくる素材―壁編―

連休が明けてから秋雨前線の活発化に伴い曇りや雨の日が多くなりました。
真夏日から一旦解放され安堵する一方、少し湿度の高い日が続きそうです。
室内の湿度が60%以上になると、ジメジメとした不快感ばかりでなく
カビやダニ・結露が発生しやすくなり、大切な住まいや家族の体に影響が及びます。
初夏からシックハウス症候群が多くなることもこれらが原因の一つ。
今回は調湿性のある素材・内壁材についてお話をしたいと思います。

内壁材には壁紙(ビニールクロス・紙クロス・和紙など)や塗り壁、
またアクセントに木やタイル・有孔ボードといった素材が使われることがあります。
豊富な種類があるなか、日本の住宅で最も使われている素材はビニールクロスです。
ビニールクロスとはポリ塩化ビニール樹脂を主原料とした壁紙のこと。
豊富なデザインや価格の安さ・施工のしやすさから今も人気がある素材です。
最近は機能を兼ね備えた商品もありますが通気性への大きな効果は期待できず、
施工で使われる接着剤など健康面への影響に不安が残ります。

内壁材は見た目のイメージを左右するばかりではなく、その素材の特質が住み心地に大きく影響します。
そこで、優れた調湿性をもつという観点からおすすめしたいのは塗り壁です。
なかでも私たちはよく高千穂シラスさんのシラス壁を採用しております。
シラスは九州の火山噴出物で、その主成分は除湿剤の主原料にもなる珪酸(けいさん)。
人工では造ることができない細かい微粒子の中に無数の孔が開いた多孔質な構造が
室内にこもりやすい湿気や気になる生活臭までしっかりと吸着してくれます。
着色には無機顔料を使用し、防腐剤などの化学物質を一切含まない100%自然素材ですので、
小さなお子さまがいるご家庭でも安心です。
職人による手作業ですので壁紙と比較すると金額は高くなりますが
その分エアコンや空気清浄機に頼りすぎず、安心で快適な空気環境を作れることなど確かな品質の効果が期待できます。

素材選びはただ色やデザインを決めるのではなく、
種類や特質など選択肢をあらかじめ知ったうえで選んでいくことが納得のいく家づくりに繋がります。
床や壁だけに限らず、素材が持つ特性について考えるきっかけになれれば嬉しいです。
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